今から始めよう!プレコン視点からの健康なからだづくり(将来の選択肢を広げる第一歩)
ページ番号1022775 更新日 令和7年9月1日 印刷
プレコンセプションケア(プレコン)って何?
「プレコンセプションケア(プレコン)」ということばを聞いたことはありますか?
プレ(Pre)は(〜の前)、コンセプション(Conception)は(受胎・妊娠)で、“妊娠前”のヘルスケアを意味します。「プレコンセプションケア」は若い男女が将来のライフプランを考えて、日々の生活や健康と向き合うこと。次世代を担う子どもの健康にもつながるとして、近年注目されているヘルスケアです。早い段階から正しい知識を得て健康的な生活を送ることで、将来の健やかな妊娠や出産につながり、未来の子どもの健康の可能性を広げます。
いまは妊娠や結婚を考えていなくても、プレコンセプションケアを実施することでいまの自分がもっと健康になって、人生100年時代の満ち足りた自分(well-being)の実現につながります。
なぜ今プレコンが必要なの?
人生100年を迎えたいま、自分らしく生きるために真の健康をめざすことが大切です。健康は、年を取ってから気をつけるものではなく、若い時からの健康的な生活の積み重ねで培われていきます。
生活習慣病や生理不順などの健康課題を早期に知ることで、生活の質の向上や将来の不妊リスクを下げることにつながります。
プレコンチェックシート
まずは、現在の自分の健康状態について振り返りましょう。
チェックシートは女性用・男性用ともにあります。ぜひ試してみてください。
詳細は、外部サイトへリンク新規ウインドウで開きます。プレコンノート(国立成育医療研究センター プレコンセプションケアセンター作成)(外部サイト)を参考にしてください。


もっとすてきな自分になるために、未来の家族のために、できることから始めて、1つずつチェック項目を増やしていきましょう。
プレコンを実践しよう!
1.性や生殖に関する知識を持とう
「いつか、子どもを持ちたい」と考えている人は、妊娠できる年齢には限界があることを知っておきましょう。
個人差はありますが、女性は30歳ぐらいから 徐々に妊娠する力が減りはじめ、30代後半で急速に低下します。男性も35歳ぐらいから徐々に精子の質の低下が起こります。
また高齢での妊娠は、妊娠中の病気のリスクが高まり、赤ちゃんの染色体異常や流産の頻度も上がると言われています。
結婚するか、しないか、子どもを産むか、産まないか、産むとすればいつ、何人、どのくらいの間隔でなどを含めて、ライフプランを立ててみましょう。
2.適正体重を維持しよう
若い女性のやせ(BMI18.5未満)は、貧血や将来の骨粗しょう症の原因になります。一方、栄養過多や太り過ぎ(BMI25以上)は、将来、糖尿病や高血圧などさまざまな病気のリスクを高めます。やせも肥満も、不妊や妊娠・出産のリスクを高めます。男性の肥満も不妊のリスクを高める報告があり、注意が必要です。
BMI(体格指数)=体重(キログラム)÷身長(メートル)÷身長(メートル)
【例】体重50キログラム、身長155センチメートルの場合:50÷1.55÷1.55=20.8
適正体重(標準体重)とはBMI(Body Mass Index)が18.5以上、25未満となる体重をいいます。BMIが18.5未満の場合は「やせ」で、必要な栄養やエネルギーが足りていない状況といえます。反対に、25以上の場合は「肥満」で、栄養過多・エネルギーの摂りすぎの状況です。
最も病気になりにくい体重は、BMIが22になる体重です。BMI22になる体重=22×{身長(メートル)×身長(メートル)}
自分自身の適正体重を知り、維持していきましょう。
3.栄養バランスを整えよう
必要な栄養がとれないと、骨密度や筋肉量の低下、肌荒れなどを引き起こします。女性のやせは、栄養不足から貧血となり、月経不順につながります。月経不順は不妊の原因にもなり、やせは低出生体重児の原因になるなど、将来の妊娠・出産に影響します。
また、男性の肥満は精子の質や量を低下させるだけでなく、生活習慣病の原因にもなります。
まずは朝食をしっかり食べることで不足しがちなエネルギーや栄養素を補いましょう。食卓に上る頻度が減っている魚類、豆類、海藻類と果物を取り入れると、よりバランスが整います。1日の食事の内容や量については、食事バランスガイドを参考にしましょう。
受胎前後に葉酸(ビタミンB群の一種)サプリメントを摂ることで、赤ちゃんの神経管閉鎖障害の予防につながります。神経管閉鎖障害とは、胎児の神経管ができる時期(受胎後およそ 28日)に起こる先天異常で、無脳症・二分脊椎・髄膜瘤などがあります。
妊娠を知るのは神経管ができる時期よりも遅いため、妊娠を希望する女性や妊娠初期のかたは、サプリメントまたは栄養機能食品から1日400μg摂取することが望まれます。加えて、妊娠中期から後期にかけては妊婦自身の健康のために1日240μgが追加で必要になるため、食品からの摂取も日常から意識しましょう。
参考:日本人の食事摂取基準2025年
4.適度に運動しよう
適度な運動は、適正体重の維持に役立つほか、血行の改善、筋肉の増加、骨の強化といった健康効果が得られるほか、心にも良い影響を与えます。
1週間に150分程度、少し息がはずむくらいの運動が目安とされています。
5.タバコをやめよう
タバコはがん・心臓病をはじめたくさんの病気を引き起こすします。また男女ともに不妊症のリスクが増加し、特に妊娠中の喫煙や受動喫煙は流産、早産、周産期死亡、低体重を引き起こす可能性があります。赤ちゃんが生まれた後も乳幼児突然死症候群のリスク因子となるなど、その影響はきわめて広範囲です。WHOは妊娠中の電子タバコの使用はリスクがあるとしています。禁煙外来を活用して、いますぐに禁煙しましょう。
6.アルコールは、胎児性アルコール症候群の原因に
妊娠中にお酒を飲むと、アルコールは胎盤を通って赤ちゃんにも影響し、胎児性アルコール症候群の原因になります。「この量なら大丈夫」というものは確立していませんので、妊娠を考えたときからアルコールは控えるようにしましょう。妊娠中は禁酒が原則です。
7.自分のストレスに気づき、解消方法を見つけよう
現代社会はストレスが多く、こころの不調を抱えることもあるでしょう。まずは自分がストレスを感じていることに気づくことが大切です。また普段から自分なりのストレス解消法を見つけておきましょう。体を動かす、腹式呼吸をする、今の気持ちを書き出してみるのもおすすめです。
困ったときには、専門の窓口に相談しましょう。
8.質の良い睡眠をとろう
質の良い睡眠は、ホルモンバランスを整えます。
日中の心身の疲労を回復させるためにも、睡眠は重要です。
睡眠は、生活習慣病など、さまざまな病気の予防につながります。
日頃から質の良い睡眠がとれるよう生活習慣を整えましょう。
9.感染症を予防しよう
「性感染症」は男女ともに不妊の原因になったり、妊娠中にかかると赤ちゃんの健康に影響を与えるものがあります。コンドームを使用して、感染を防ぎましょう。
思い当たることがある人は、婦人科・泌尿器科で相談して、しっかりと治療することが大切です。パートナー間で感染しあうピンポン感染を防ぐため、カップルは一緒に性感染症のチェックをしましょう。
また、男女とも風疹の予防接種を受けているか、母子健康手帳で確認しましょう。妊婦が風疹にかかると、赤ちゃんが先天性風疹症候群になりやすくなります。
10.健康診断・がん検診を受けよう
生活習慣病や早期のがんは、自覚症状のない場合が多い病気です。
定期的な健診(検診)によって、自分たちの体の状態を把握しておくことで、妊娠合併症や低出生体重児などの赤ちゃんの健康リスクの予防することができます。
特に20歳以上の女性のかたは、2年に1回、子宮頸がん検診を受診しましょう。
11.予防接種について
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性経験のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。子宮頸がんを始め、肛門がん、膣がんなどのがんや尖圭コンジローマなど多くの病気の発生に関わっています。特に、近年若い女性の子宮頸がん罹患が増えています。
関連情報
不妊ペア検査や不育症の検査や治療に関する助成について
川西市では、夫婦(事実婚含む)で受けた不妊治療のために必要な検査費用、または妊娠しても流産や死産を繰り返す不育症についての検査及び治療についても、経済的な負担を軽減するため、医療保険が適用されない検査費用の一部を助成します。
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